自治体と地域が連携!制服リユース活動の魅力と取り組み事例を紹介
- まだ着用できる制服を捨てるのはもったいない……
- 必要としている人に譲りたい……
と考える人は多いでしょう。
学生服を一度に揃えるには10万円程度かかるため、入学時には出費がかさみ、制服の購入が難しい家庭も少なくありません。
この記事では、制服リユース活動の魅力と自治体と地域が連携している取り組み事例を7つご紹介します。
大切にしてきた制服を捨てずに有効活用してもらいたい人は、ぜひ最後までお読みくださいね。
学生服のリユース活動の魅力
学生服のリユース活動は、不要になった制服を回収して、必要としている人に手頃な価格で提供できるのが魅力です。
卒業や転校などで制服を捨ててしまうのは簡単です。しかし、自治体と地域が連携して活動すれば、地域住民の協力や貢献意識も高まります。
それでは、学生服リユース活動の魅力について詳しく見ていきましょう。
魅力①サイズアウトや進級により毎年破棄される量が多い
成長期の中学生や高校生は、購入した制服がサイズアウトしたり、進級に伴い着用できなくなるケースが多く見られます。 そのため、毎年着なくなった制服の破棄される量が多い傾向です。
汚れや傷みがほとんどなくても、不要になった制服はきれいな状態でも処分されてしまうことが多いです。
新品に近い制服が、リユース活動を通じて必要としている人の手に渡るのは大きな魅力と言えるでしょう。
魅力②リユース活動で地域住民の交流が深まる
自治区が主体になってリユース活動をすれば、地域住民の交流が深まります。 学生服リユース活動の成功には、生徒や保護者だけでなく、学校や自治体、リサイクル業者などの協力が欠かせません。
現代は地域住民同士の繋がりが希薄になっていますが、学生服リユース活動を通じて、子どもたちと地域住民が触れ合う機会も増えるでしょう。
魅力③リユース率がそもそも低い
学生服のリユース率がそもそも低いため、自治区と地域が連携することでリユース率が上がるのは大きなメリットです。
個人では不要になった制服をどのようにリユースしたらいいのか分かりません。最近では子どもの数も減り、譲りたくても譲り先がないことも……。
地域で学生服のリユース活動をすれば、お住まいの近くに制服を必要としている人が見つかる可能性が高くなります。
魅力④家庭への経済的な支援に繋がる
地域ぐるみで学生服のリユース活動をすれば、家庭への経済的な支援に繋がります。最近の学生服は高額で、体型の変化による買い替えは経済的負担が大きいのが現状です。
使わなくなった学生服を寄付することで必要な家庭に届けることができ、地域貢献に繋がるでしょう。
自治体の取り組み事例
実際に自治体と地域が連携して取り組みしている事例を7件ご紹介します。
お住まいの近くで実施している活動があれば、ぜひ利用してみてください。
事例①福岡県北九州市「制服バンク福岡」
福岡県北九州市「制服バンク福岡」は、まだ使える制服をこれから必要とする人へ繋げる活動をしているNPO団体です。
生活に困っている家庭の"経済的負担軽減"と"不用品の資源活動"を目的にしています。回収した制服は、次に必要としている子どもたちが着られるように、クリーニングや修繕を施した後、無料で提供しています。
メンテナンス費が必要な場合は負担が発生しますが、制服自体は無料で提供されるため、市民から好評です。
事例②東京都中央区「中央区標準服等リユース事業 りゆぽ~と」
東京都中央区では、2024年よりNPO法人「中央区標準服等リユース事業 りゆぽ~と」を立ち上げました。 ”りゆぽ~と”とは、リユースされる標準服や園服が、子供たちの間を渡っていくときに立ち寄る港をイメージした愛称です。
卒業や成長に伴って着られなくなった区立学校や幼稚園の制服を回収し、必要とする子どもの保護者にメンテナンス費用相当で譲渡しています。
ホームページからどのような制服があるのか、学校別の商品やサイズなどから検索できます。
事例③高知県南国市「制服のリユース」
高知県南国市社会福祉協議会は、不要になった制服を必要とする子供たちの手に渡るよう「制服のリユース」活動をはじめました。さまざまな事情で制服の購入が困難な家庭に、寄付された制服を渡しています。
取り扱っている学校は、公式ホームページにある地元の中学校と高校です。
寄付を希望する卒業生は、洗濯またはクリーニングして「南国市社会福祉協議会 あんしん生活サポートセンター」まで持ち込みしましょう。
事例④千葉県柏市「柏市制服バンク(制服リユースマッチング事業)」
千葉県柏市では、不要になった制服を必要な人に繋ぐ「柏市制服バンク(制服リユースマッチング事業)」を実施しています。
Web申請フォームから譲りたい制服情報を登録し、譲り受けたい人の申請があればマッチングするサービスです。
株式会社ローヤルクリーニングセンター及び、有限会社グローバルとの連携事業で、柏市立中学校にある全21校の現デザインの制服を取り扱っています。
希望する提携クリーニング店舗に持ち込み、完了すればお礼として図書カード1,000円分進呈されるので、中古制服がお得に手放せるでしょう。
事例⑤神奈川県相模原市「制服のリユースで未来を応援!~学生服等改修ボックスを設置します~」
神奈川県相模原市は、「制服のリユースで未来を応援!~学生服等改修ボックスを設置します~」で不要になった制服の寄付を呼び掛けています。
幼稚園から高校までの制服や体操服などを市民から募り、修繕して市価の3割程度で販売を始めました。
廃棄衣類の削減や経済的に困窮する家庭の負担軽減に加え、障がい者の活動の場を広げています。
寄付された学生服などの査定額は、相模原市の子ども・若者未来基金に寄付される仕組みが特徴です。
事例⑥全国自治体連携「制服・体操服の循環型プロジェクト」
全国5自治体連携「制服・体操服の循環型プロジェクト」は、思い出の詰まった制服や体操服を捨てずにリユース・リサイクルしていく取り組みです。
環境配慮への取り組みを深め、制服や体操服を再利用していくための回収からスタートしています。
カンコー学生服とBRINGが連携しており、将来的には再生原料を使用し、何度でも循環する制服や体操服の開発も進めているのが特徴です。
子どもたちに循環型社会の大切さやすばらしさを、体験を通じて感じてもらうことを目指しています。
事例⑦大阪府堺市「リユース制服×ひとり親応援プロジェクトRe制服」
大阪府堺市は、寄付された学生服をひとり親家庭にバトンタッチする「リユース制服×ひとり親応援プロジェクトRe制服」をスタートしました。
市内のドラッグストアなどに寄付ボックスを設置し、幼稚園から高校までの制服の寄付を募り、『学生服リユースShopさくらや松原店』がクリーニングと補俢して販売します。
堺市内にお住いのひとり親家庭の人に、リユース学生服を半額で提供する取り組みで好評です。
制服専門の買取業者に依頼するのもおすすめ!
寄付ボックスが設置されていない地域にお住まいの人は、制服専門の買取業者に依頼するのもおすすめです。
べての自治体が地域と連携して制服リユース活動を盛んに実施しているわけではありません。
それでは、制服買取に依頼するメリットを3つ紹介していきます。
メリット①制服を現金化することができる
制服専門の買取業者に依頼すると、不要になった制服を現金化することができるのがメリットです。
制服に詳しい経験豊富な査定士が、需要と相場から適正価格で買取してくれます。自治体で制服を寄付しても、自分の手元には現金が入ってきません。
元値が高い制服を少しでもお金に換えたいなら、学生服の買取実績が豊富な業者を選びましょう。
メリット②宅配買取なら全国どこからでも利用できる
宅配買取を行っている買取業者なら、全国どこからでも利用できるのが強みです。
自分で制服を寄付する際は、制服を回収している寄付ボックスまで運ばなければいけません。制服のリユースを実施していない地域もあるので、制服を再利用してもらいたいなら宅配買取を選びましょう。
メリット③不要な制服をまとめて処分できる
制服専門の買取業者を利用すれば、不要な制服をまとめて処分できるのが魅力です。地域が実施している学生服リユースは、地元の学校の制服しか取り扱わないケースが多く、学校指定付属品を回収しない自治体もあります。
買取業者なら全国各地の学生服や企業の制服も扱っているので、家に眠っている制服がある場合にまとめて買取に出すことができます。
学生服リユースが環境保護や地域の交流に繋がる!
自治体と地域が連携して実施する学生服のリユース活動は、環境保護や地域の交流に繋がる大きなプロジェクトです。
使われなくなった学生服を回収して安く提供することで、衣服ロス軽減につながります。
一人ひとりの小さな取り組みが、必要としている人に制服を安く提供することで人の役にも立ち、地球環境保全に貢献していることになりますよ。